テンポが上がってドラマがよくなった。
ふと、このドラマが終わる
3月末、桜の咲く頃
このドラマの最後の言葉は
救いの言葉だろうか?
それとも絶望の言葉だろうか?
山田太一の連ドラ、最後の言葉だけに
脚本家の考えが見えてくる気がする。
何故か、最終回の会話を思い描いて見ていた。
田崎翔太(加瀬亮)の告白
自分にとって重大な問題は
他人にとっては些細な事でしかない。
この作品では
この点が描ききれていたない。
告白という形でつらい自分を描いているが
他人(見るもの)には、まだ、まだ
伝えきれていない。
これからのドラマで
どれだけ描くことができるか
それは自分として重大な問題として
ドラマを共有できる重要な部分となるだろう。
生きている人間にとって死は重要な問題ではなく
生きようとする意識にとって死は重大な問題となりうる。
「過去に死のうとした経験がある」
この言葉が、自分自身にとって
「気になる言葉」となっている。
それは作品のテーマでもある。
現実には「ありふれた奇跡」はありうらない
だからこそ、描ききれる「ありふれた奇跡」となって欲しい。
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